先日、”池田剛士”という方からコメントを頂きました。
以下はそのコメントの全文です。
「ムチン」とは、動物性の成分を指す言葉です。
https://shizu-eiyoushi.or.jp/news/【会員の皆様へ】動物・植物が持つネバネバ成分/
本件誤報が「ネバネバ詐欺」の温床になっていたことが判明し、全国的規模での訂正が行われています。
https://www.city.ibusuki.lg.jp/main/info/citizen/page025019.html
#公共メディアじゃんぬ
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「ネバネバ詐欺」とは、ムチンが動物性成分であることを知りながら、ムチンが植物や発酵食品の中に含まれると偽ったり、あるいは、ムチンが含まれている不都合な事実を隠すために誤情報に便乗したりする行為全般を指します。
#公共メディアじゃんぬ
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「ねばねば食材が体にいい」という情報は、動物・植物が持つネバネバ成分を誤認混同させる「英: mucin」の誤った日本語訳(粘液素、粘液質、粘素)に由来しています。
#ムチン騒乱
#明治百五十年の大過
#令和の改新
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ヒトの粘膜は糖の代謝系であり、ムチンはその代謝物(老廃物)です。したがって、ムチンを免疫・生体防御物質とは呼べません。
つまり、ムチンは粘膜を保護しません。
#独立行政法人医薬品医療機器総合機構
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「ムチン様」「ムチン質」はもちろん、「ムコ多糖体」、「ムコ多糖」、「コンドロイチン(硫酸)」、「ヒアルロン酸」、そして「ムチン型糖タンパク質」も動物性の成分を指す言葉です。
なお、最新の訂正状況については各自、キーワード検索「ムチン 訂正」でご確認ください。
#公共メディアじゃんぬ
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コメントの投稿者は「池田剛士」となっています。
気になったので、この「池田剛士」氏について調べてみました。
池田剛士氏とは?
調べてみると、池田氏は「ムチン」「ネバネバ」などの単語が書かれたブログ記事に多数コメントしている人物で、”ムチン警察”などと呼ばれています。
「有限会社学術秘書」と「株式会社はなもみ」の代表でもあるようです。
”ムチンの間違いを訂正しろ”という主旨のコメントをさまざまなサイトに残しています。

追記:「みと・あかつかカンファレンス」について
他のブログへのコメントで「みと・あかつかカンファレンス」という記述があったのでこちらについても調べてみました。
「みと・あかつかカンファレンス」と検索して最初に出てきたのはこちらのサイト→ みと・あかつかカンファレンス リーフレット (expydoc.com)
”医療人と地域住民の対話集会”らしく、開催日時は2016年3月5日となっています。
ムチンと関係のありそうな記述は見られません…。
池田氏は「みと・あかつかカンファレンス事務局長」と名乗っているようなのですが、実態はよくわからないですね。
勝手に名前を使っているだけのような気もします。。
公共メディアじゃんぬとは?
それでは、コメントの中にたびたび登場する「公共メディアじゃんぬ」というのは何なのか?
こちらも調べてみたところ、その公式サイトらしきものが出てきました。
サイト内には「メイド・イン・インターネット革命」や「公共メディア元年」などよくわからない単語が並んでいますが、私の記事についたコメントと全く同じ内容の文言も。
内容を見る限り、池田氏が制作したサイトのように思われます。
英語の「mucin」の意味
池田氏のコメントには、
「ネバネバ詐欺」とは、ムチンが動物性成分であることを知りながら、ムチンが植物や発酵食品の中に含まれると偽ったり、あるいは、ムチンが含まれている不都合な事実を隠すために誤情報に便乗したりする行為全般を指します。
「ねばねば食材が体にいい」という情報は、動物・植物が持つネバネバ成分を誤認混同させる「英: mucin」の誤った日本語訳(粘液素、粘液質、粘素)に由来しています。
とありました。
英和辞典で調べてみると、確かに「mucin」の和訳は
「ムチン(動物体の粘性物質、特に粘液中のムコタンパク質)」<リーダーズ英和辞典より>
となっており、池田氏の指摘する通りムチン(mucin)が動物性成分であることがわかります。
私は池田氏がコメントをつけた記事で、
「”白きくらげ”から抽出した「ムチン」」
「「ムチン」とは納豆やオクラに含まれるねばねばした粘液のこと」
と書きました。
白きくらげも納豆もオクラも動物ではありませんから、私が書いた情報は誤りということになります。
ところが・・・
日本語の「ムチン」の意味
デジタル大辞泉で「ムチン」を調べてみると、
「ポリペプチドに無数の糖鎖が枝状に結合した糖たんぱく質の一種。唾液・胃液・涙など動物の粘膜の表面に分泌される。粘液のほか、山芋・オクラ・昆布・なめこなどの植物や菌類などにも含まれている・・・」
と書かれています。
また、Wikipediaの「ムチン」のページでは、
英語ではムチン(Mucin)は動物粘液を指し、植物粘液はムチレージ(Mucilage)[6]と呼ぶ。
日本では山芋やオクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキなどの「ねばねば成分」(植物粘液)もムチンと称されてきたが、2019年、ムチンの研究者である丑田公規はこれについて「誤った用法」とし、
1928(昭和3)年以降,山芋だけでなく,植物全般にムチンは存在しないと学術的に結論付けられているのが現状である.
と生物工学会誌で指摘[7]。
2020年、日本食品科学工学会は『食品工業辞典』(日本食品工業学会編、昭和54年第1版発行)のムチンの解説を
動物より分泌される粘質物一般をいう。
に訂正するとの「お知らせ」を公式サイトに掲示した[8]。
引用:Wikipedia
と説明されています。
これらのことから考えると、英語の「mucin」と日本語の「ムチン」の意味にはズレがあるといえます。
2020年に「食品工業事典」のムチンの解説が訂正されたとはいえ、まだまだ日本では多くの人が”植物のねばねば成分”も「ムチン」だと認識しているのではないでしょうか?
そうなると、いま現在日本で使われている「ムチン」が何を指すのかは難しいところです。
私の考え
池田氏のコメントを読み、記事をどうすべきか考えましたが、とりあえずは訂正・削除などはせずそのままにしておこうと思います。
なぜなら、そこに書かれた「ムチン」という言葉は記事内で紹介しているスキンケア製品の公式サイトから引用したものだからです。
ここで私が”この成分はムチンではありませんでした”などと書いてしまったら、大変ややこしいことになります。
今度はスキンケア製品を販売している会社のほうから訂正を求めるコメントが来てしまいそうです(笑)
また、件の記事において大事なのは「ムチン」という言葉ではなく、”白きくらげから抽出した成分が肌に良い効果をもたらすこと”だと考えています。
その成分の名前が「ムチン」でなかったとしても、与える効果が同じなら問題はないだろうという判断です。
そんなわけで、現状では記事の訂正などは考えていません。
今後、日本で使われる「ムチン」の意味に変化が見られたり、公式サイトの情報が変わったりしたらまた対応しようと思います。
追記
池田氏からコメントを頂いた記事は都合により削除いたしました。
削除した理由は池田氏のコメントではなく、別の事情です。
それに合わせてこの記事も一度は非公開にしましたが、池田氏について調べている方が一定数いるようなので、再び公開します。
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